円形脱毛症についての諸説

hero

2007年11月10日 18:08

円形脱毛症はストレスやアレルギーその他によって頭の一箇所、あるいは数箇所が円形に脱毛してしまう病気です。

一箇所にできるものを単発性円形脱毛症、数箇所にできるものを多発性円形脱毛症といいます。

円形脱毛症は痛いとか痒いとかの自覚症状がないので自分では気付かないことも多いようで、いつからなっていたのか分からないという人もいるようです。

中でも、後頭部や側頭部の生え際にできた円形脱毛症は治りにくく、蛇行性脱毛症と呼ばれています。

この脱毛症の原因と仕組みはまだハッキリ分かっていないのですが、以下のような説があります。

自己免疫説

円形脱毛症よって抜けた毛にリンパ球が多く含まれていることから、何らかの原因で自己免疫機能が働き、毛髪あるいは毛根を異物と判断し、体外に出そうとするために起こる。アレルギー、特にアトピー性皮膚炎の子どもに脱毛が起きやすいのは、こういった自己免疫機能と関連があるのではないかといわれている。

抹消神経異常説

円形脱毛症には肩や首が強く凝るという人が多く、首を支える僧帽筋という筋肉の中を走っている後頭神経に麻酔薬を注射すると脱毛部の皮膚温度が上昇し、短期間で脱毛が回復したという報告がある。

これにより、何らかの原因で神経の流れがスムーズにいかず脱毛が生じると考えられている。

自律神経異常説

心臓をはじめ多くの臓器は自律神経によってコントロールされている。自律神経には交感神経と副交感神経がり、ストレスを受けると交感神経が緊張し、血管が収縮して血液が滞る。

円形脱毛症の傾向がある人は頭部での血流が悪くなり、毛根に走る毛細血管の血流が止まってしまう。そのため毛根へ栄養が運べなくなり、毛根が仮死状態となり脱毛するといわれている。

また、自立神経は副腎皮質ホルモンとの関わりが深く、ストレスを受けるとふつう副腎皮質ホルモンが多量に分泌されるが、円形脱毛症の場合この分泌が少ない。

したがって脱毛部に副腎皮質ホルモンを塗布すると脱毛が止まり、育毛発毛が促される。

関連記事